メインコンテンツまでスキップ
注記

2024/12/29現在 この記事denoVRoid Studioについては少し古い内容が含まれている可能性がありますが、VRChat部分はそのまま利用できるかと思います。

VRMの3Dアバターを作ってVRChatで使う方法

はじめに

最近VRMフォーマットの調査をしていたことや、知り合いからVRChat(VR)への興味があるけどまだ始めてはいないという知り合いに向けて、3Dプラットフォームで利用できる3Dアバターの作成とVRChatでの使用方法を解説します。

開発環境

作業環境は以下の通りです。

  • Windows 11
  • VRoid Studio 1.29.2
  • Unity 2022.3.22f1

アバター作成は、Macなどの環境でも可能です。VRChatへのアップロードについてはWindows向けの手順を記載しています。

VRMアバターの作成

VR向けのアバターを「VRoid Studio」で作成します。これは、オリジナルキャラクターを簡単に作れる3Dキャラクター制作ソフトウェアです。

VRoid Studioのダウンロードとインストール

まず、VRoid Studioの公式サイトにアクセスします。

VRoid Studio公式サイト

Windows、Mac、Steamなど複数のプラットフォーム向けのダウンロードオプションがあります。お使いのOSに対応したバージョンを選択してください。

VRoid Studioの起動

VRoid Studioには、アバターを1から作成する方法と、用意されたサンプルモデルデータを基に作成する方法があります。

VRoid Studio新規作成画面

サンプルアバターの利用には VRoid Studioガイドラインがありますので、参考にしてください。

アバターの編集

サンプルアバターを選択すると、基本的な髪型や服装が設定された状態でアバターが表示されます。 今回は、サンプルのアバターを浴衣に着せ替えてみました。

浴衣テンプレート選択画面

アバターのプレビュー

アバターの編集が完了したらカメラのマークを押すことで、モデルデータの確認ができます。揺れなどの動きを確認することができます。

モデルデータの確認画面

アバターのエクスポート

満足したらエクスポートします。VRMにはVRM0.0とVRM1.0というバージョンがありますが、今回は互換性の高いVRM0.0でエクスポートします。

VRMファイルのエクスポート画面

エクスポート後は、.vrm形式のファイルとして保存され、さまざまなプラットフォームで使用できます。ファイルの保存場所を確認し、次のステップで使用します。

VRMをUnityで扱う

次に、UnityでVRMモデルをインポートする方法を紹介します。

Unity Hubの導入

Unity Hubは、複数のUnityバージョンを管理し、プロジェクトを効率的に管理するためのツールです。

Unityの公式サイトから「Unity Hub」をダウンロードします。

ダウンロードしたインストーラーを実行し、画面の指示に従ってインストールします。

Unityバージョンの選択

推奨されるUnityバージョン(2022.3.22f1)をインストールします。

Unityプロジェクトの作成

Unity Hubを起動し、新しいプロジェクトを作成します。 プロジェクトの設定は、3Dを選択し、その他の設定はデフォルトのままで構いません。

Unityプロジェクトの作成画面

UniVRMライブラリのダウンロード

UniVRMは、VRMファイルをUnity内で扱うためのライブラリです。

これをプロジェクトにインポートすることで、VRMアバターのインポートが可能になります。

UniVRMのダウンロード画面

UniVRMのリリースページから最新バージョンの.unitypackageファイルをダウンロードします。例えば、UniVRM-0.126.0_14f3.unitypackageなどです。

UniVRMライブラリのインポート

ダウンロードした.unitypackageファイルをUnityプロジェクトにインポートします。

インポート方法

ダウンロードした.unitypackageファイルをUnityエディタのプロジェクトウィンドウにドラッグ&ドロップします。

UniVRMライブラリのインポート画面

インポート設定の確認

インポートダイアログが表示されるので、必要なパッケージが選択されていることを確認し、「Import」ボタンをクリックします。

これで、Unity上で.vrmファイルを扱う準備が整いました。

VRMモデルのインポート

ダウンロード済みのVRMファイル(例:アバター名.vrm)をプロジェクトの「Assets」フォルダ内にドラッグ&ドロップします。インポートされたVRMモデルをシーン上に配置すると、アバターが表示されます。

VRMモデルのインポート画面

アバターを使う (VRChat)

ここまでできたら、次に、VRChatにアバターをアップロードして使用してみましょう。

VCCのダウンロードとインストール

VRChat Creator Companion(VCC)は、UnityプロジェクトとVRChatでの開発ツール群などを連携させるためのツールです。これを使用することで、アバターのアップロードや管理が容易になります。

VRChat Creator Companion画面

  1. VRChatの公式サイトにアクセスします。
  2. 「Creator Companion」のセクションで「Download the Creator Companion」をクリックし、インストーラーをダウンロードします。
  3. ダウンロードが完了したら、インストーラーを実行し、画面の指示に従ってVCCをインストールします。

プロジェクト作成

VCCのインターフェースが表示されたら、「Avatars(Unity 2022 Avatar Project)」を選択し、「Create Project」をクリックします。

VCCのプロジェクト作成画面

VRM Converter for VRChatのインストール

プロジェクトが作成されたら、VRMのモデルをVRChatで使用できる形式に変換するために、 100の人さんが公開されている「VRM Converter for VRChat」を利用します。 このパッケージはVRMファイルをVRChatが認識できる形式に変換するためのツールです。

VRM Converter for VRChatのGitHubページ

VCCでのパッケージの追加

VCCのパッケージレジストリ画面

  1. VCCのSettingsのタブをクリックします。
  2. 「Packages」の中にある「Add Repository」をクリックしてhttps://esperecyan.github.io/VRMConverterForVRChat/registry.jsonを入力します。

Unityプロジェクトにインストール

パッケージのインストールはUnityを開いている状態でも閉じている状態でも実行できます。

vcc_package_install

  1. 「Package Manager」から「VRM Converter for VRChat」を選択します。
  2. 最新バージョンを選択し、「Install」ボタンをクリックします。

「Open Unity」をクリックすると、Unityが起動し、パッケージがインストールされます。

VRMファイル変換

インストールした「VRM Converter for VRChat」を使用して、VRMファイルをVRChat用に変換します。

UnityプロジェクトにインポートしたVRMファイル(例:アバター名.vrm)をインポートして、シーン上に配置し選択します。

duplicate_convert_for_vrchat

メニューバーから「VRM」→「Duplicate and Convert for VRChat」を選択します。 変換プロセスが開始され、新しいアバターがプロジェクト内に作成されます。

変換されたアバターがプロジェクト内に追加されていることを確認します。

アバターのビルドとアップロード

変換が完了したアバターをVRChatにアップロードするために、 先ほど変換をしたアバターを選択します。

そして、メニューバーから「VRChat SDK」→「Show Control Panel」を選択します。

アバターのアップロード

「Builder」タブを選択し、以下の手順でアバターをアップロードします。

VRChatにアバターアップロード

「Thumbnail」セクションで「Capture」をクリックし、アバターのプレビュー画像を選択します。 「Build & Publish」をクリックします。

VRChatにアップロード完了

アップロードが完了すると、VRChat内で新しいアバターが使用可能になります。

お気に入りのアバターを作成して、ぜひお試しください。